フォーカシングを実践しよう

今回は、フォーカシングのワークをご紹介します。

「一人ではフォーカシングをしにくい」と感じる方も多いようですので、ペアやグループでやってみることをお勧めします。

【心地よい場所】のフォーカシング(ガイドのことばがけ)

(1)リラックスの時間をとります。ゆっくり呼吸をしましょう。

(2)いろいろな言葉を言いますから「今、自分がココロ惹かれるのはどんな言葉かなぁ」と思っていてください。

ゆったりする。  のびやかになる。  楽しい。  わくわくする。  すがすがしい。  すうっとする。

あたたかい。   ほのぼのする。  ・・・。(注:挙げる言葉はなんでもいいですよ。)

(3) 今言った中からでもいいし、他の言葉でもいいですから、何かココロ引かれる言葉を一つ見つけましょう。

(4) 「その言葉のようになれるのはどんな場所だろう」とイメージしてみましょう。

(5) 自分がそこにいることを想像して、そこにいるとどんな気分だろうかと、味わってみましょう。そこにいるとカラダの感じははどうでしょうか。

(6) もっとよくなるには、どうだったらいいですか?そうなったところをイメージして味わいましょう。

(7) 今日のこの感じを覚えておけるように、十分時間をとって味わいましょう。

(8) 十分味わったと思うところで「また戻ってくるからね」とカラダに言って、自分のペースで終わりにしましょう。

【シェアリング】(ふりかえり) 

たとえばこんなことを話してふりかえってみましょう。

・どんな体験でしたか?

・今日のような感じを自分が求めていることをどう思いましたか?

・この感じを、これからの生活のなかでどこかに生かせますか?     などなど

さて、フォーカシングのコーナーは今回で終わりです。

一人でのフォーカシングに難しさを感じてしまう方も多いと思います。

一人の場合、何か特別な気がかりを取り上げる、というよりも、むしろ「何を食べたいか」「どこに座りたいか」など、ごくごく日常的なことを決めるために、短い間(しばしば瞬間的)に自分の内側に問いかける。

フォーカシングのエッセンスを日常に生かすとしたら、そういうことかもしれません。

「今日の休みは何をしたいかな?」「気持ちがいいかな?カラダは喜んでいるかな?」「もっと時間が欲しくないかな?」と、今この瞬間にからだが感じていることに注意を向けるのです。

そこには、とても豊かに意味があるように思えます。

~からだとの日常会話をもっともっと楽しみましょう~

心地よい場所のフォーカシング(ガイドのことばがけ)

文献:『マンガで学ぶフォーカシング入門』村山正治監修 福森英明・森川友子編著 誠信書房 2005