新シリーズBLOG「心理職が提案するパワハラをしないで部下を育てる方法」をスタートします。

シリーズで順次更新する予定です。掲載予定は以下のとおりです。

1.パワハラの背景にある価値観

  1. 儒教的価値観
  2. 科学の知
  3. Deficit Based Approach(問題解決型アプローチ)

2.パワハラをしないために身につける必要のあるマインド

  1. アンガーマネジメント
  2. ドライバーフリー
  3. ゲームフリー

3.部下を育てるコミュニケーションのために

  1. 勇気づけとStrength Based
  2. Meaning Attribute
  3. Indirectness

Prologue プロローグ

「心理職が提案するパワハラをしないで部下を育てる方法」について

2020年6月から通称「パワハラ防止法」が施行され、2022年4月からは中小企業もその法律が適用されます。パワハラへの関心は日に日に高まっています。一方でパワハラを気にしていたら何も言えなくなると嘆く上司もいます。弊社は、独自のストレスチェックを行い、属性別の分析なども顧客企業様と相談しながら実施しておりますが、最近、若手のストレスがとても高い組織と、ほとんどストレスがない組織が散見されます。これはどちらも問題があると思います。

若手のストレスは、社会人・組織人になって時間が短いことで、慣れない仕事、新しい習慣などと向き合う必要があるため、当然のことと思われます。しかし、その許容範囲を超えてストレスフルな組織は、パワーハラスメントが発生している可能性があると思います。一方で、ほとんどストレスがない組織は、パワハラを恐れるあまり、育てるためのかかわりをしていない可能性があると思います。適切なストレスをかけることは、育てるため、成長してもらうために不可欠なのです。

パワハラを恐れて部下を育てることを怠れば、数年後に組織は無法地帯になるかもしれません。もちろん、部下自身が自分で頑張って育とうとする力はありますが、それではあまりに非効率ですし、そもそも、上司が役割を果たしていないことになります。

そこで、ここでは、パワーハラスメントの背景にある心理的スタンスと、育てるために必要な心理的スタンスを具体的に解説することで、部下を育てるためにやらない方がいいこととやった方がいいことを提案しようと思います。

引き続きご愛読いただければ幸いです。

文責 豊田 直子

弊社ではメンタルヘルスに関するさまざまなご相談を承っております。

この記事を書いた専門家

豊田 直子
豊田 直子㈱ホリスティックコミュニケーション
◆資格:
臨床心理士、CDA(キャリアデベロップメントアドバイザー)
第1種衛生管理者、国際TA協会認定CTA(Certified Transactional Analyst)

◆所属学会等:日本産業衛生学会、日本産業ストレス学会、日本産業カウンセリング学会、日本交流分析学会、国際TA協会

◆得意分野:
働く人への短期療法的カウンセリング、TAカウンセリング
ラインケア・セルフケア研修、コミュニケーション研修、人事部門・健康管理部門へのメンタルヘルスコンサルティング