(1)発達障害とは?

日本では、2005年に施行された「発達障害者支援法(2016年改正)」によって、発達障害者支援は、教育・医療・産業などさまざまな分野で展開されてきました。しかし、子どもの発達障害ほど、大人への支援については、まだ十分とはいえないことも多いようです。

特に職場では、理解や支援が不十分なことから、対人関係や業務に困難さが生じることも多いようです。

発達障害の要因

はっきりとわかっていないことも多いのですが、発達障害の原因は生まれつきの脳機能のアンバランスさにあると言われています。なので、大人になってから発症することはありませんが、発達障害だった、と気づくのが社会にでてから、という例は少なくありません。誰にでも得意・不得意はありますが、発達障害の人はその差がとても大きく、時に社会生活に支障をきたすことが生じる一方で、周囲の理解と支援があれば問題なく過ごせることも多いようです。

発達障害に気づくきっかけの例

  • なかなか友人ができない
  • 異性と交際できない
  • 職場で孤立する
  • 注意力や集中力が続かない
  • ひきこもりになった

など

職場で発達障害の人と働く

発達障害にはさまざまなタイプがあり、一人ひとりその現れ方は異なっています。一見、特に困っているように見えなくても、本人は職場で働きづらさを感じている場合もあります。もし職場で発達障害ではないか?と思われる人がいたとしても、安易に決めつけずに、その人が「何か困っていることはないか?」「悩んでいることはないか?」を知ることから始めましょう。

発達障害の人が働きやすい職場は、すべての人が働きやすい職場でもあるといえます。

発達障害とは?

発達障害にはいくつかのタイプがあります。しかし、はっきりと区別することは難しく、1人の人が複数の特性をあわせもつことも少なくありません。

次回は、上記の図にある発達障害について基礎的な知識についてお伝えします。

参考文献:『発達障害の職場の理解と支援ガイド』

(一般財団法人 地方公務員安全衛生推進協会)

この記事を書いた人は

小松泰子
小松泰子
◆資 格:
臨床心理士・精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士

◆所属学会:
日本心理臨床学会・人間性心理学会
奈良県臨床心理士会会員・大阪府臨床心理士会会員

◆活動状況:
高齢者・障害者福祉分野の直接支援や相談支援に従事した後、心理臨床に携わる。専門はパーソンセンタードアプローチ・コミュニティアプローチ。地域の若年ひきこもり者への訪問支援やエンカウンターグループ・プレイバックシアター(心理劇)を通じての地域支援を行ってきた。
現在は産業臨床および学校臨床に従事している。