精神力や気力では治せません

精神障害という名前から、気持ちの問題、精神力の問題と考えられがちで、精神障害の診断がくだされると、自分の精神が弱いから、自分が病気を作っている、しんどさに甘えていると、自分を責める人が多くいます。

でも、脳に何らかの器質的変化があるか、あるいはセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質がうまく機能していないなどの機能的な障害があるかなど、れっきとした身体の病気です。

気持ちの問題ではないので、精神力や気力で治せるものではありません。

自分の精神が弱いせいだと考えて、精神障害に負けてはいけない、克服しようと頑張って、さらに悪くなる人が多くいます。

相手は病気なので、戦いを挑んではいけません。病気には、安静、休養と、適切な治療、処置が必要です。

しんどさ、苦しさを身体の痛みにたとえると、こころが健康なときに、何かがあって一時的にボールが凹んだときを筋肉痛だとすると、大きく潰れたメンタルヘルス不調は捻挫、ボールが破れた精神障害は骨折ということになります。

骨折のときにギプス固定をして安静を保つのと同様に、精神障害と診断されたら、まずは、ボールに空いた穴や亀裂がふさがるまで安静、加療が必要です。病気に打ち勝とうとジタバタせず、ゆっくり気持ちを休ませてあげましょう。

この記事を書いた人は

圓山一俊
圓山一俊
◆資格:
日本臨床心理士資格認定協会認定 臨床心理士第1716号
日本催眠医学心理学会認定 認定催眠士第21号

◆所属学会:
日本催眠医学心理学会
奈良県臨床心理士会会員

◆活動状況〈得意分野〉:
国立病院機構やまと精神医療センター心理療法士として35年、医療臨床に従事する。その後、奈良県介護・福祉人材定着支援事業、紀伊半島大水害被災者支援、大和郡山市市民相談など、臨床心理的地域援助活動に携わり、現在は、ホリスティックコミュニケーション奈良カウンセリングルーム室長として、産業臨床に従事している。

◆主な実績:
登校拒否に関する社会医学的研究で医学博士を取得。その他、神経筋肉系心身症や不安神経症の心理学的治療、介護労働者の介護負担、統合失調症の認知などに関する研究に従事し、研究論文を発表している。