身近な人が突然の出来事にあったとき、そばにいる人はどんなことができるでしょうか? 実際に手助けをする前に知っておくとよい点をご紹介します。

1.災害・事故・事件そのものによるストレス(直接ストレス)に対して 

まずは、安全を確保し、安心することができるように支援・配慮することが大切です。例えば、食料や医薬品の確保、周囲の環境を整えるなど、物資と心身両面の支援が必要です。さらにボランティア活動や物資の配布など最新の正確な情報を手に入れて、どのような支援活動が行われているのかを知っておくことも役立ちます。

「今、ここでの安全について、何か心配なことはありますか?何があれば少し安心できますか?」 と、語りかけてみてください。食事や睡眠などの生活リズムを整え、噂やデマ(例えば、物資がなくなる・大きな余震が起こるなど)については、正しい情報を伝達する(もしくは確信のない情報は伝えない)などで、安心・安全の保障を行います。また、“支援する―される”といった支援ネットワークの輪の中にいることや、支援を受けながらも適切に対処している人たちのそばにいることで、ストレスフルな気持ちが和らぎ、安心感が高まることがあります。

家族や身近な人とのつながりを大切にすることも心身の安心につながります。身近な人と直接・電話・メール・SNSなどで連絡が取り合えるように、情報提供をしましょう。

 2.大切な人やもの・場所・思い出などを失ったことによるストレス

   (喪失ストレス)に対して

前回お伝えした、ストレスに対する反応(否認~受容)を理解し、どの段階でも暖かく寄り添うことが大切です。手助けする人は、自分の感情に振り回されずに、落ち着いて話を聞くようにしましょう。

災害・事故・事件などが起きて間もない時期に何かを行う場合は、目標は小さくして、現実的なことから始めましょう。

極度の疲労感、不眠や食欲低下、頭痛や腹痛、血圧の上昇や心拍数の増加など、心に受けた痛手が、身体に大きな影響を及ぼすこともあります。大きな決断は、できれば生活や気持ちが落ち着いてからにして、少し先に延ばすよう配慮しましょう。

また、怒っている人を非難することはつつしみ、周囲から孤立しないよう配慮しましょう。怒りの感情は、突然の理不尽な出来事が起こった時に生じる、とても自然な反応です。普段なら何でもないことに過剰に泣いてしまったり、不満や怒りが抑えきれずに爆発することがあります。解決を促すことや励ましを控えて、落ち着いた態度で寄り添って支えるようにしましょう。

時が経つと「喪の仕事」すなわち、失った対象を何らかの形で心の中に取り込み、生かすことが気持ちに整理につながります。例えば、遺品を整理する・故人をしのぶアルバムを作る・お墓参りにいく・思い出を記録に残すなどです。こうした「喪の仕事」に協力することは、喪失に苦しむ人を支えることにつながります。

※続きは

『(3)突然の出来事(災害・事故・事件)にあったとき、身近な人をどう支えるか?(後半)』

でお伝えします。